J2甲府との練習試合で先制点を挙げたMF小西(32)=宮崎県綾町の小田爪多目的競技場

J2甲府との練習試合で先制点を挙げたMF小西(32)=宮崎県綾町の小田爪多目的競技場

 J2徳島ヴォルティスは31日、宮崎県綾町の小田爪多目的競技場で甲府と練習試合(45分3回)を行い、1-1で引き分けた。2回目の31分にMF小西がクロスに合わせて先制したが、3回目の3分、守備を崩されて同点に追い付かれた。
 
 初白星が期待された3度目の練習試合だが、エンジン全開とはいかなかった。「ボールは持てたが、攻撃の幅が欠けていた」とロドリゲス監督。甲府の好守があったにせよ物足りなさが残った。
  
 山﨑、佐藤が不在で、1回目はFWの登録選手抜きで戦った。本格復帰のMF杉本をはじめ、島屋、前川が鋭い突破を見せたが、最前線にターゲットがいないためか、ラストパスのつながりが悪かった。
 
 本来なら2人、3人と小気味よくつないで崩す攻めもあまり見られなかった。中盤でのボール保持では圧倒していただけに、詰めの迫力不足は気になる。杉本は「もう少し前から仕掛けていければ」と雪辱を誓う。
 
 その中で結果を出したのが2年目のMF小西。2回目、右サイド深くからのクロスに2列目で冷静に合わせ、「落ち着いて決められた。今季は自信を持ってやれている」と相好を崩した。
 
 ベテランMFのシシーニョのほか、渡井、井澤ら若手の加入で厚みを増す中盤。「負けられない」と小西は闘争心をあらわにする。「監督の要求を理解し、自分らしさも出せたらポジションは取れる」と意欲的だ。
 
 中盤だけではなく、カルバハルを加えたGK陣も競争が激化。FWもブラジル人ナタンの加入により、定位置をめぐる競争は一層激しさを増すだろう。開幕戦のピッチに立つのは誰か。試行錯誤の宮崎キャンプは残り3日となった。

 ロドリゲス監督の話 競り合いの強度やフィジカル面では前進があった。ただ、敵陣の奥深くをえぐったり、DFラインの裏を狙ったりする攻めがもっと欲しかった。
 
 GKカルバハルの話 (来日後、初の実戦)早く試合でプレーしたかったのでうれしい。守備陣とコミュニケーションを深め、連係を高めたい。