明治安田J2第21節の愛媛FCとの「四国ダービー」を控え、ホーム・徳島ヴォルティスの監督・選手からは来場者数を気にする声が聞かれた。今季の徳島は上位につけ、内容も決して悪くない。ただ、なかなか客足が伸びず、選手たちはもどかしさも感じているようだ。今後激しさを増してくるJ1昇格争いに向け、スタジアムの声援が大きな後押しになる。毎年多くのファン・サポーターが訪れる四国ダービーで、徳島の今季のサッカーと勝利を見せ、再び足を運んでもらおうと選手、監督は士気を高めている。

今季3番目の5832人が来場した福岡戦=5月3日、鳴門ポカリスエットスタジアム
現在2連勝で、J1昇格プレーオフ圏に再浮上

徳島は第20節を終え、9勝6分け5敗で勝ち点33の6位と好位置につける。熊本に3-0、山形に6-1と快勝しての2連勝中で、昇格プレーオフ圏に再び順位を上げた。J1自動昇格圏(2位内)とは勝ち点7差。さらに上位を目指し、7月1日、ホームでの四国ダービーを迎える。

ホーム戦観客数は現在22チーム中15位

徳島の今季ホーム戦の1試合平均入場者数は現在4811人で、リーグ22チーム中15位と低い。今季の入場者数は開幕戦の東京V戦の6149人が最高で、ほかに6000人を超えたのは、名古屋戦(6076人)のみ。5、6月のホーム戦6試合のうち、3試合が3000人台にとどまっている。クラブが今季の目標に掲げている1試合平均5500人にまだ届いていない。

ホームの平均入場者数は、J1だった2014年は8884人だったが、J2に降格した15年は5019人、16年は4565人と減少傾向が続いている。今季はやや持ち直しているものの、首位・福岡に勝ち、惜敗したものの2位・湘南との戦いでも主導権を握るなど、試合内容でほとんどのチームを上回っている状況や、昇格争いをしている今季の成績から考えると物足りない。今季ホーム戦の成績は、4勝4分け2敗で、最近無得点だったのは敗戦した2試合だけで、ゴール数は14と悪くない。過去の20試合消化時点でのホームの成績をみると、15年は3勝5分け2敗で得点10、16年は2勝3分け5敗の得点9で、今季はいずれも上回っている。

15、16年は、近隣から多くの集客を見込めるC大阪戦(15年7988人、16年7657人)が、あったが今季は、知名度が高い名古屋戦でも6076人。地元のファンの関心を高め、来場者を増やせるかが、今後の来場者数増の鍵となる。

観客増へ 勝利と内容を追い求める選手・指揮官

選手らは、来場者数の伸び悩みの原因を5月に勝ちきれない試合が続いた影響とみて、大勢の観客が集まるダービー(徳島のホーム1試合平均は7639人)で、好プレーを見せようと懸命だ。DF井筒陸也は「いいサッカーをして上位に食い込んでいけば、スタジアムも盛り上がるはず」と意気込む。

今季12得点で、リーグ得点ランク2位につけ、攻撃陣を引っ張るFW渡大生も「来てもらったお客さんにまた来てもらえるよう内容と結果を求めていく」と誓う。

四国ダービーへの意気込みを語るリカルド・ロドリゲス監督=徳島スポーツビレッジ

今季、攻撃的で相手ゴール前に迫る機会の多い徳島。華麗なパス回しも見せ、新たな徳島のサッカーをつくり上げているリカルド・ロドリゲス監督は「どの試合も重要性は変わらない」としつつも、「ダービーはファン・サポーターのための試合」と話し、全力を尽くし、勝利を目指すことを約束する。今後もいい雰囲気でチームを後押ししてもらいたいとの願いも強く「来てくれたファン・サポーター皆さまに楽しんでもらって、家に帰ったときには、『ヴォルティスの試合は良かった』と(周りに)たくさん話をしてもらえれば」と呼び掛ける。J1昇格へ向け、多くの来場者がスタジアムで声援を送ることが選手の力を引き出し、好結果を生み出す。そうした好循環を生み出したい。

(デジタル編集室・城福章裕=2017年6月30日)

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