大相撲の藤島部屋に入門する名西高相撲部の上田裕也(18)=石井町石井=の会見が24日、同校で行われた。来校した藤島親方(元大関武双山)を前に「一日でも早く関取になれるよう、一生懸命頑張る」と決意を表明した。
上田は167センチ、101キロ。小柄ながら鋭い出足からの押し出しを武器としており、「低い姿勢からの立ち合いを心掛けて腰高の癖を直し、大きな相手を倒したい」と抱負を語った。目標には小兵力士として活躍する十両の宇良を挙げた。
同校入学後は練習を休むことなく、大きなけがをしたこともない。藤島親方は「体は小さいが、相撲の醍醐味(だいごみ)は、体の小さい者が大きい者を倒すこと。小さいなりの相撲があることを教え、伸ばしていきたい」と話した。上田が人一倍、稽古熱心なこともよく知っており、「真面目で素直な力士は伸びる」と太鼓判を押した。
会見後、上田と藤島親方は固い握手を交わした。さらに、上田は稽古場でまわしを締めて相撲部員と軽く汗を流し「テレビに映ることで、母や支えてくれている人たちに恩返しをする」と気持ちを新たにした。
会見に同席した母の美香さんは「やるからには十両を目指して頑張ってほしい」とエール。小山勉良校長は「創部25年目を迎えた相撲部にとって5人目の力士誕生となった。厳しい世界だが、日々の稽古に精進してもらいたい」と述べた。
部屋入りは3月2日。3日の新弟子検査で合格すれば、11日に始まる春場所の前相撲で初土俵を踏む。
県出身力士は現在、三段目の広瀬(本名・広瀬広輝、29歳、荒汐部屋、北島町)と、序二段の太田(本名・太田剛希、30歳、山響部屋、石井町)だけで、上田の入門で計3人となる。