徳島県議会2月定例会がきょう開会する。

 統一地方選を4月に控え、飯泉嘉門知事、県議とも、今任期の集大成となる定例会である。5選を目指す飯泉知事の4期目最後だけに、県議には県政をしっかりと総括してもらいたい。

 これまでの定例会を振り返ると、議会が行政のチェック機関としての役割を果たしてきたとは言い難い。特に、定数の3分の2を占める県議会自民党、第2会派の新風とくしまの姿勢は、首をかしげざるを得なかった。

 それは、とくしま記念オーケストラ事業を巡るやりとりに如実に表れている。

 自民は、この問題について「わが会派からさまざまな観点で質問や指摘を行い、議論を尽くしてきた」とする。だが、脱税で有罪判決を受けた東京の音楽プロダクション元代表がなぜ県の事業に深く関わるようになったか、脱税事件の対象期間外に元代表にどれだけ公金が渡ったかなど、疑問点は残されたままだ。

 共産党は昨年の6月定例会で、元代表の参考人招致を求める動議を出したが、自民、新風などは「招致しても県民の不信感は払拭されない」として否決した。

 9、11月の両定例会では、共産議員が提出した、記念オケに関する質問趣意書の県への送付を認めなかった。自民は「単なるパフォーマンス」などと批判したが、たとえそうだとしても、質問を遮る理由がどこにあるのか。

 定例会ごとに共産議員が提出する質問趣意書に関しては9月、自民の主導で、文書質問は緊急性がある場合に限るなどと申し合わせていた。問題の幕引きを図りたい県側の意をくんだように映る。

 昨年2月定例会の一般質問では、元代表と会食した回数を共産議員がただしたが、知事は「会食」と「打ち上げ」の違いについて持論を展開し、回数を答えなかった。

 6月定例会での一般質問でも、問題を取り上げた共産議員に対し、知事や担当部長は、記念オケの成果をとうとうと語るなどし、議員の持ち時間60分のうち40分以上を費やした。

 県側のはぐらかしやすり替えは目に余る。知事は問題発覚当初、「疑念払拭に努める」と宣言した。それとは裏腹な態度に、議会として抗議すべきではないか。

 今定例会の最大の議題は新年度当初予算案である。知事選前は通常、義務的経費が中心の骨格編成なのに、公共事業費を前年度より増額して通年計上するのは異例だ。ばらまきとの疑念が湧く。

 県は、議会の全会派が公共事業予算を増やすよう要望したのを踏まえたとする。それだけに、議会は予算の中身を厳しく精査する責任がある。

 車の両輪に例えられる知事と議会だが、現状では「一心同体の一輪車」とみられかねない。議会に求められるのはなれ合いからの脱却と、遠慮のない質問や追及である。