JR四国の路線別収支状況が13日、関係者への取材で分かった。営業係数(100円の収入を得るためにかかる経費)は、全20線区のうち牟岐線の牟岐―海部間が最も悪く、徳島県内の6線区がワースト10に入った。本州と四国を結ぶ本四備讃線(瀬戸大橋線)を除く19線区が赤字で、厳しい経営状況が改めて浮き彫りになった。資料は、3月をめどにJR四国などが開く会合で示される予定で、地域の鉄道網の維持に向けた議論に活用される。

 営業係数(2013~17年度平均)は100を超えると赤字を意味し、数値が大きいほど採算性が悪い状況を示す。牟岐―海部間が1658、予土線が1159で、この2線区が100円の収入を上げるためのコストが1000円を超えた。

 徳島県内では、牟岐線の阿南―牟岐間が551で3番目、鳴門線が320で5番目、徳島線が218で7番目、牟岐線の徳島―阿南間が183で9番目、土讃線の琴平―高知間が175で10番目に悪かった。

 JR四国全線では営業収益(13~17年度平均)が248億3800万円、営業費は357億7700万円で109億4千万円の赤字となり、営業係数は144だった。国土交通省の資料によると、四国内の乗り合いバス12事業者の15年度の営業係数は115で、JR四国の経営状況はより深刻となっている。

 路線別収支は、赤字路線の将来像を探るため、JR四国などが3月にも開く「四国における鉄道ネットワークのあり方に関する懇談会II」の第4回会合での提示が予定されている。昨年3月の第2回会合で公表予定だったが、「赤字路線の廃止といった混乱を招く」として見送った。

 その後、7月の西日本豪雨で路線に被害が発生し、同社の半井真司社長が「年1億円も収入がないような路線で数十億円の復旧費を出すのは厳しい」「災害で厳しくなるタイミングが早まったと言わざるを得ない」と述べるなど、将来予測がより不透明となったことを受け、関係者との情報共有を目的に、公表の方針に転じた。