プロ野球・巨人の宮崎キャンプで、徳島出身選手が存在感を示している。 

 増田 遊撃で軽快な守備、打撃も好調

遊撃のポジションで軽快なグラブさばきを見せる巨人・増田=宮崎市

 4年目の増田大輝(小松島高―近大中退―徳島インディゴソックス)は2軍キャンプで遊撃を守り、無死一塁や2死二、三塁などのケースを想定したノックで軽快に打球をさばいて内野陣をリードした。積極的に声を出し、「球際の処理、足の運びなど全てでレベルアップしないといけない」と闘志を前面に打ち出す。

 午後のフリー打撃では、2軍で調整中の上原から外野へヒット性の当たりを何本も放ち、好調さをアピール。元メジャーリーガーの投球に「回転がよく、少しでも芯を外すとフライになる。しっかり中前にはじき返すよう意識した」。村田コーチからは、打つ瞬間に左足が開く癖を指摘され、修正を繰り返した。

 「家族や支えてもらっている人たちのおかげで今がある」。恩返しとなる1軍での活躍を誓う25歳は、貪欲に野球に打ち込む。(宮崎市)

折下 支配下入りへ打率4割狙う

ティー打撃に汗を流す巨人・折下

 支配下登録を目指す2年目の折下光輝(新野高出)が、巨人3軍キャンプで攻守にアピールした。15分のフリー打撃では3本の柵越えを含め、フェンス直撃の打球を連発してコーチに猛アピール。折下は「3軍で最低4割、15本塁打」と目標を明確にし「それだけ打たないと支配下選手にはなれない」と取り組む。

 昨季は一塁や三塁を守ることが多かったが、今キャンプはシートノックで二塁に入る機会が多い。守備範囲が広がっても無難にゴロをさばき、適応力の高さを見せる折下は「守れるポジションが多いほど出場機会も増える」と意欲的だ。

 14日に19歳の誕生日を迎え、「早く支配下入りして1軍デビューを果たす」と決意を新たにした。 (宮崎市)

秦コーチ 経験生かし若手を熱血指導

早出で宇佐見を指導する巨人・秦コーチ(左)

 コーチとして2年ぶりに復帰した巨人の秦真司ファームバッテリー兼打撃コーチ(徳島市出身)が、自らの捕手経験を生かしながら若手捕手の育成に力を注いでいる。

 今季の1軍捕手陣は一塁手から戻ったベテランの阿部、西武からフリーエージェント(FA)で移籍してきた炭谷、昨季119試合に出場した小林と層が厚い。若手が正捕手争いに加わるのは難しい現状だけに「まずは2軍できちんとレギュラーになって上を目指すように」とハッパを掛ける。

 捕手の重要性や難しさを人一倍知る秦コーチ。早出や午後からの個別練習では、宇佐見や岸田ら若手と共に汗を流す。「夏から秋にかけて一皮むけるよう、スキルアップしていく。厳しくしていくよ」と熱血ぶりは健在だ。 (宮崎市)