日和佐うみがめ博物館カレッタ=徳島県美波町

徳島県南部の美波町にある日和佐うみがめ博物館「カレッタ」は全国でも珍しいウミガメ専門の施設。近くには、アカウミガメの産卵地として、国の天然記念物に指定されている大浜海岸が広がる。カレッタには、アカウミガメをはじめ、アオウミガメやクロウミガメなど、雑種も含めて6種のウミガメ83匹が飼育されている。普段は見えない展示裏の様子を見せてもらった。

◆小さいカメは小まめに体を測定◆

体の大きさを計測中の0歳のアカウミガメ

 カレッタ本館の屋内水槽には、昨夏に生まれたアカウミガメやアオウミガメなど0~1歳の子ガメが愛らしい姿を見せている。取材した日には、水槽下の部屋でカメの身体測定が行われていた。甲羅の縦横の長さや体の厚さ、体重などを計測する。用紙に記録する際には、カメと写真を見比べて、どのカメかを識別しながら記録していく。甲羅の形や頭の模様に特徴があり、じっくり観察してお気に入りのカメを見つけてみよう。
ふ化直後は、甲羅の長さが4センチ、体重は20グラム。ふ化してから7~8カ月で甲羅の長さは20㌢センチ近く、体重は1キロほどになる。育ち盛りのため、測定は2週間に1度。食欲やけがをしていないかも確認しながら測定している。
子ガメの餌はアジやイカ、アサリ、テングサ、オキアミだそうだ。職員が細かく刻んで与えている。

◆海の中の雰囲気が味わえる施設の裏側◆

だだよううみがめ館では頭上をウミガメが泳ぐ

 本館北側には、2011年に完成した「ただよううみがめ館」がある。建物の中に入ると、頭上まで水槽が広がり、見上げるとウミガメが泳ぐ。壁にある窓からは、甲羅の長さが30~50センチほどのアカウミガメやタイマイが顔をのぞかせる。
大型のカメが入る水槽も備え、水温が下がる冬場などは、保養のためにすごすカメもいる。
水槽の裏側で餌をやる場面を見せてもらった。細い階段を上り、水槽を上からのぞく。建物内のほとんどを水槽が占めているため、天井までの距離は短く頭を打ちそうになる。人の姿を感じるとカメが近づいてくる。天井部分の水槽は思ったよりも浅く、水面を通して下の通路も見える。ペレット状の餌を入れると、水面に顔を出して食べる。子ガメと餌はほとんど同じだが、キャベツなどの葉物野菜も与えている。

◆大ガメが泳ぐ屋外プール。掃除の場面が見られるかも◆

 甲羅の長さが1㍍近くあり、飼育されているカメとして国内最長寿・66歳の「浜太郎」などが見られる屋外プール。週末が近づくと、水を抜いてコケや水あかなどを落としている。掃除は1週間に1度、午前中に作業をすることが多いといい、来館のタイミングがあえばいつもと違う風景が楽しめる。取材で訪れた日には、水から上がり、浅瀬で休むカメの様子が観察できた。

屋外プールの浅瀬に上がって休む大きなアカウミガメ

 近年は、ウミガメに加え、淡水や汽水域のカメやリクガメの展示にも力を入れている。セマルハコガメやパンケーキガメなど18種113匹がいる。

館内ではウミガメだけでなく、リクガメも観察できる。

日和佐うみがめ博物館カレッタ 開館時間は午前9~午後5時。月曜休館(祝日の場合は翌日)。5月1日は開館。毎年こどもの日には、小学生以下の入館料が無料になるほか、体重当てクイズなど多彩な催しがある。問い合わせは 電<0884(77)1110>まで。

(2017年4月28日)