スマート字幕の実証実験の様子。左奥の画面に話した内容が文字で映し出される=小松島市のみなと高等学園

 みなと高等学園(小松島市)と電子書籍取次大手「メディアドゥ」(東京)は14日、授業中に教師が話した言葉を瞬時に文字化して画面に映し出す「スマート字幕」の実証実験を始めた。同社の「音声自動文字起こしサービス」を活用して発達障害者や聴覚障害者の学習支援システム構築を目指す取り組みで、2020年3月まで実験を続ける。

 スマート字幕は、会話の音声をマイクで拾い、人工知能(AI)が文字化してホワイトボードなどに表示する仕組み。聞き逃しても目で確認できる。学園によると、発達障害者は聞いたり話したりするのが苦手で、集中力が長続きしないなどの特性を持つ人が多く、授業が難しいと悩む生徒がいるという。

 この日は2年生4人を対象に初の公開授業があり、社員3人も参加。首元にマイクを付けた教師が話すと、ほぼ同時に内容がホワイトボードに映し出され、生徒はボードを見ながら授業を受けた。「見ず」を「水」と表示するなど誤変換もあり、その都度、社員が修正した。

 授業を受けた生徒(17)は「聞き逃したことが文字として見えるので授業が分かりやすい。誤変換が多いのは直してほしい」と話した。今後、1、2年生を中心に行う授業に社員も参加し、不具合の修正や変換精度の向上を図る。

 このサービスは知事定例会見の会議録要約などに使われている。同社は昨年11月、教育現場への活用に向けて学園に協力を依頼。障害のある生徒の理解力アップに効果が見込めるとして、共同で実証実験に取り組むことにした。