挑戦することの大切さを語る瀬戸内さん=京都市の寂庵

 徳島市出身の作家で僧侶の瀬戸内寂聴さん(96)が17日、京都市の寂庵で法話の会を開いた。「2月の寒い寒いときに娘を置いて家出した」と、約70年前に作家へと踏み出した自身の転機を振り返り「やって失敗した後悔は、しない後悔より意義がある」と好きなことに挑戦する大切さを訴えた。

 夫に防寒着や財布を置いていけと言われながら家出した瀬戸内さんは「寒いから、お金がないからと家出をやめてたら今の私はなかった。それが私の一生の境目だった」と述懐した。

 「いい奥さん、いい母親でいたら良かったのかなと思うことがある」と吐露し「自分で責任を持つ覚悟があるなら、やった方がいい」と語った。

 娘と和解した瀬戸内さんは「彼女がもう74歳になってて驚くわね。今、私には女のひ孫が3人もいるの」と目を細めていた。