徳島発のコミックバンド「四星球(スーシンチュウ)」が20日、17作目のアルバム「SWEAT 17 BLUES」を発売した。3月8日からは発売を記念して21都市を巡るツアーを徳島市のクラブ・グラインドハウスからスタートさせる。メジャーデビュー3年目を迎えてさらなる飛躍を期す4人が、アルバムに込めた思いなどを語ってくれた。(文中敬称略)
-新アルバムはどういった作品か。
北島康雄 今年結成17年目ということで、17という数字から思い浮かんだ「17歳の時の青臭さ」をコンセプトにしました。僕らにとっての青臭さとはライブなどの「汗臭さ(SWEAT)」であり、その言葉と昨年の活躍でとても印象に残っている安室奈美恵さんのように時代の象徴になりたいとの思いを同時に表現するために、安室さんの大ヒットアルバム「SWEET 19 BLUES」をもじったこのタイトルを付けました。アルバムのために作った青春を感じさせる歌詞と軽快さや疾走感のある楽曲に、シングル曲やセルフカバー曲も盛り込んで、収録曲数が17曲と盛りだくさんな一枚になっています。
-印象的な楽曲は。
北島 オールナイトニッポンの2月度プッシュ曲に選ばれた「モスキートーンブルース」です。勢いのあるサウンドに、モスキート音(蚊の羽音)をモチーフにした「キーン」という言葉を繰り返し入れることで、ライブでも楽しめる曲になっています。ライブで初披露した時にレコード会社の方から「歌詞を一層シンプルにすればライブでも一段と盛り上がる曲になる」と言われ、悩み抜いて作った歌詞でも、まだ突き詰められるんだと教えてもらった曲です。
まさやん 僕は高橋久美子さんが参加してくれた11曲目の「交換日記倶楽部」です。康雄と久美子さんが交互に詩を読み合うんですが、詞の世界観を表現する2人のやりとりに感動しました。四星球の作品の中に、康雄以外の人の言葉が入るのは初めてで、康雄では書かないような歌詞が入っているので、いつもと違う四星球の世界を堪能できます。
モリス 5曲目の「いい歌ができたんだ、この歌じゃないけれど」は、制作段階で「途中からパレードになる」と言われ度肝を抜かれましたね。康雄ならではの発想です。
U太 4曲目の「ラジオネーム いつかのキミ」というミドルバラードの曲です。面白要素を取り上げられる僕らですが、音だけで情景が思い浮かぶような演奏や作り方も得意で、ラジオをテーマにしたこの楽曲も、1番、2番、3番でメロディーが変わったり、ラジオ番組のように過去の作品のサビを曲中に入れたり音楽的に面白いアプローチをしています。