眉山山頂からの夜景

 四国運輸局は19日、四国各県で実施した訪日外国人旅行者(インバウンド)の行動分析調査の報告会を徳島市のあわぎんホールで開き、自治体関係者や観光・交通関連事業者ら約60人が出席した。調査担当者が、徳島を訪れた外国人は夜間にはホテル周辺にとどまる傾向が強いことを説明し、夜景や居酒屋など周遊できるコンテンツを充実させる必要性などを訴えた。

 調査は、インバウンド戦略の課題を掘り起こし、リピーターや新規獲得を目指そうと初めて実施。スマートフォン向け翻訳、観光ガイドアプリの衛星利用測位システム(GPS)機能を使い、訪日旅行者の多い韓国、中国、香港、台湾から2017年度に四国を訪れた778人の移動実態を分析した。

 徳島での行動を見ると、332人が足を運んでいたが、西部が多く、南部はほとんどいなかった。徳島市中心部では夜間、ごく一部が阿波おどり会館や眉山を訪れているものの、行動範囲はホテル周辺に限られ、繁華街などへの移動がほとんど見られなかった。

 このほか、米国、豪州、フランス、シンガポール、タイの訪日経験者579人に行った趣向分析調査も紹介された。四国を訪れなかった人に理由を聞いたところ、「日本で他に行きたいところがあった」「他の目的地から距離が遠い」などが上位に挙がった。知名度に対して訪れた人の割合が低く、魅力発信に課題があるとした。

 報告を受けて、徳島経済研究所の荒木光二郎専務理事らが登壇。「外国語での表記や食品のアレルギー表示など、外国人に対応した飲食店マップや看板が少ない」「歴史的な背景がある観光資源でも、英訳表現のミスなどで魅力が伝わっていないケースがある」など、外国人がストレスなく観光を楽しめる環境整備の重要性を指摘した。 (佐藤陽香)