(左から)天羽氏、岸本氏、飯泉氏

 徳島県知事選は3月21日の告示(4月7日投開票)まで1カ月となった。これまでに立候補を表明しているのは、5選を目指す現職の飯泉嘉門氏(58)と、元県議で新人の岸本泰治氏(61)、共産党阿南地区副委員長で新人の天羽篤氏(68)の3人。他に目立った動きはなく、選挙戦は現職に新人2人が挑む構図となりそうだ。自民党県連が飯泉氏を推薦する一方、党県連副幹事長の岸本氏を後藤田正純衆院議員が支援。知事選としては、1985年に当時の三木申三知事と山本潤造元徳島市長が争って以来の保守分裂選挙となる。

 飯泉氏は120に上る団体から出馬要請や推薦を得ており、自民党県連のほか公明党県本部、県議会の旧民主党系会派も推薦。立憲民主党県連の武内則男代表も支援するスタンスを示すなど、共産党を除く県内主要政党の幹部には4期にわたる県政運営を評価する声が多い。

 公務の合間を縫い、後援会支部や推薦団体の会合に精力的に顔を出しているほか、2月に入ってからは県議選を控える自民党県議の事務所開きや県政報告会に参加し始めるなど活動を加速。3月10日には徳島市で後援会と自民党県連主催の県政報告会を開き、同党の加藤勝信総務会長を招いて支持固めを図る。2月23日に徳島市佐古一番町の後援会事務所で開所式を行う。

 岸本氏は19日、「知事選に集中する」として県議を辞職した。今後は積極的に郡部に入る予定で、街頭演説などを通じて有権者に直接訴える方針だ。街頭演説では「5期20年は長すぎる。徳島は何も良くなっておらず、県職員の忖度など多選の弊害が出ている」などと飯泉県政を厳しく批判している。

 地元の徳島市国府町に後援会事務所を置いたほか、阿南、美馬両市に活動拠点を設置。街宣車を3台走らせて支持拡大を図る。自民党県連の現職推薦に異を唱える後藤田氏がバックアップしており、週末を中心に共に各地のイベントなどに参加。3月2日に後藤田氏が徳島市で開くパーティーに出席し、浸透を狙う。

 元小松島市議の天羽氏は、12日に立候補を表明。地元の支援者回りから活動を始めている。統一地方選後半戦の同市議選に出馬を予定している新人と共に街頭演説を意欲的にこなし、飯泉県政による「とくしま記念オーケストラ」問題の疑惑解明や、国民健康保険料の引き下げといった公約を訴えている。

 今後は県議選で党公認候補がいる徳島、阿南両市、板野郡を中心に、県議候補と連動した選挙活動を展開することにしており、25日には徳島駅前で一緒に街宣する。3月上旬に予定されている政見放送の録画の準備も急いでいるほか、同6日に徳島市北佐古二番町の共産党県委員会で事務所開きを行う。