高校生20人のそのチームは「あぶれた人たちによる可動堰対策本部」と名乗った。およそ20年前のこと。吉野川第十堰の住民投票で権利を行使できたのは、当時の公選法と同じ20歳以上。投票したいのにかなわない。悔しさを込めた名称である

 住民投票実施を訴える「あぶれた人」だけの署名を集めた。ざっと1500人分を県と徳島市に提出し、周囲が感心する意地を見せる。タウン誌が未成年向けに企画した模擬投票も盛り上げた

 さあ意思表示を―と佳境を迎えたところで憂き目に遭う。「高校生なのに不謹慎極まりない」と理解のない大人から横やりが入った。活動はうやむやな状態で幕に

 時は戻って一昨日沖縄の県民投票では高校生も有権者だった。公選法に沿っているが、法改正があったから18歳以上である。19歳の女子生徒は投票日を印字したシャツ姿で「事を動かしたい」と声を弾ませていた

 主体的に考えて課題解決を図る、最近注目のアクティブ・ラーニングに該当しよう。20年前の「あぶれた人」は、基地問題に向き合う沖縄の生徒をどう見つめただろうか。問題意識に差はないと思う

 住民投票は当面なさそうだが、今年は身近な選挙がめじろ押しだ。とりわけ知事選は、本県ではまれな保守分裂の構図が見込まれる。18歳になる君。調べて、考えて一票を投じよう。