夕闇迫る羽ノ浦駅。普通列車と特急列車・ホームエクスプレス阿南がホームに並ぶシーンは間もなく見られなくなる=阿南市羽ノ浦町

 鉄道好きにとって列車の運行パターンが変わるダイヤ改正ほど気になるものはない。3月16日にJR四国の改正が予定されており、今回は牟岐線の運行が大きく変わる。

 日本で最短区間の特急として有名だった「ホームエクスプレス阿南」(徳島―阿南)の廃止と、特急「むろと」(徳島―牟岐)の本数削減の発表は衝撃的に受け止められた。ホームエクスプレスは間もなく見納めになるため、写真に残そうとカメラを手にした人の姿を沿線や駅で見掛ける。

 牟岐線で特急が止まる羽ノ浦駅(阿南市)に出掛けた。1916年12月、阿南鉄道の駅として開業。36年に牟岐線・羽ノ浦―桑野の開通とともに国有化され、線路がホームを挟む「島式ホーム」と小さな木造駅舎が昔日の国鉄時代を思わせる。

 午後6時41分、徳島に向かう「ホームエクスプレス阿南」が上り線ホームに到着した。下り線ホームには普通列車が止まっており、通勤や通学の乗降客らが行き交っていた。ダイヤ改正後、この列車が同時に止まる光景は見られない。また一つ、ホームのにぎわいと鉄道ファンに親しまれた姿が消える。