統一地方選の前半に行われる徳島県議選は、29日の告示(投開票は4月7日)まで1カ月足らずとなった。

 本紙の取材では、現時点で13選挙区に44人が立候補する見通しだ。定数38を6人上回っているが、過去最も少なかった前回2015年の49人には届きそうにない情勢となっている。

 県議会は、議会改革の一環で選挙区数を前回の14から一つ減らし、定数も39から1減とした。美馬第1(定数2)と第2(同1)を合区し、美馬(同2)とする。

 人口減少などの実態に即して措置を講じてきたが、残念なのは8選挙区が無投票となり、16人が選挙を経ずに当選する可能性があることだ。そうなれば、過去最多だった前回の7選挙区14人を上回ることになる。

 県議会は県政を監視する重責を負う。4年に1度の県議選は、有権者が議員に審判を下す貴重な機会である。選挙戦は、自らの地域が直面する課題をじっくりと考える契機にもなる。

 8選挙区の有権者数は、県全体の約3分の1に当たる。今のままでは、それだけ多くの人が一票を投じられない。政治への無関心を助長しないか気掛かりだ。

 今回の統一選は女性の議会進出も焦点の一つだが、思いの外、増えていない。

 男女の候補者数をできる限り均等にするよう政党に求める「政治分野の男女共同参画推進法」が昨年に成立し、立法効果が期待されているものの、県議選の立候補予定は5人にとどまる。前回より1人しか増えていないのは寂しい限りだ。

 議員のなり手不足は、全国の地方議会が抱える悩みである。共同通信社が昨年行った市町村議会を含む全国アンケートで、不足を感じると答えた議長は過半数の52%に上っている。

 人口減少に加えて兼業や兼職の制限、報酬額などがネックとなり、敬遠されているとされる。確かに大きな要因ではあろうが、それにも増して重要なのは、議会が住民目線の活動を十分にできているかどうかではないか。

 県議会では、「とくしま記念オーケストラ」事業を巡る疑惑の解明は進んでいない。飯泉県政4期16年で最大の失政であるにもかかわらず、主要会派が追及もそこそこに幕引きを図っているようでは、有権者の関心を高めることなどできるはずがない。

 議会の活性化を図るため、まずは候補者が今回の選挙で活発な論争を繰り広げることが大事だろう。

 多様な意見を反映するため、有権者の選択肢は少しでも多い方がいい。準備期間は切迫しているが、志のある人は立候補を進んで検討してほしい。

 3年前に導入された18歳選挙権が初めて適用される県議選でもある。10代の若い世代に目を向けさせる選挙戦となるよう望みたい。