海外にルーツを持つ子どもたちを支えようと、団体設立の準備を進める匹田さん(左)とワイスさん=徳島市の県国際交流協会

 海外にルーツを持つ徳島県内の高校生2人が、言葉や外見の違いで苦しんだ経験を基に、同じような境遇の子どもたちをサポートする団体を発足させる。呼び掛け人は先日、徳島市立高を卒業した匹田キーシャロレーヌさん(18)と同校1年ワイス莉愛さん(17)。「徳島にも仲間がいる。一人で苦しまず、悩みや解決策を共有しよう」と参加を呼び掛けている。

 団体名は「BOBW(バボ)」。「BestOf Both Worlds」(両国の最もいいところを取る)を略した。

 無料通信アプリLINE(ライン)などの会員制交流サイト(SNS)を通し、学校生活の悩みや解決方法を共有する。海外にルーツのある人だけではなく、日本人も参加可。「外国人との接し方を教えてほしい」といった相談も受け付ける。年4回の交流会開催も予定している。

 匹田さんは父が日本人で母がフィリピン人。小学2年の時に来日し、徳島市の小学校に編入した。日本語に慣れず、高学年までは授業の内容も教師の話も理解できなかった。周囲の陰口が耳に入ることも。「母が外国人だから仕方ないと思っていた」と振り返る。

 父が米国人で母が日本人のワイスさんは、父の仕事の都合で各国や日本各地を転々とし、小学1年時から徳島で暮らし始めた。同級生から外見の違いに触れられたり「日本語の発音が悪いね」と言われたりしたことがあり、孤独感を抱えた。入学式や卒業式は、父の出席を拒んだ。

 2人は市立高のダンス部で仲良くなり、同じような悩みを抱えてきたことを知った。似た境遇の人を支えたいと思い立ち、外国人に日本語を教えているJTMとくしま日本語ネットワーク(徳島市)などに相談したところ、仲間が集える場づくりを勧められた。

 ワイスさんは「見た目が日本人と違う人が他にもいると知るだけで、自信が持てる」。神戸市外語大への進学が決まっている匹田さんは「頼れる場所があれば、一人で悩んで可能性を見いだせずにいる人を減らせるのでは」と話し、4月以降もSNSで相談に応じたりイベントの際に帰県したりするつもりだ。

 発足イベントが10日午後2時から徳島駅クレメントプラザ内の県国際交流協会で開かれる。保護者や教員らも参加可。参加費200円(小学生以下無料)。