内外の多彩な映像作品を集めた「徳島国際映画祭」(「vs東京」実践委員会主催)が8日、徳島市のあわぎんホールで始まった。初日は、阿南市出身のNHKテレビドラマプロデューサー福岡利武さんが監督を務め、海陽町でロケを行った「クジラの骨」が上映され、約600人が楽しんだ。10日まで。
「クジラの骨」は、県南の漁師町でゆったりと暮らす夫婦の日常や人との出会いを描いた短編。出演者らと共に舞台あいさつした福岡さんは「役者と海陽町の力が出た作品。百人百通りの見方があるので、見たままを感じてもらえれば」と話した。準主役の遍路姿の青年役で出演した井之脇海さんは「隣近所でお裾分けし合うようなすてきな文化に触れられ、徳島が大好きになった」と喜んだ。
7日の前夜祭に続いて参加した隔山勝子さん(77)=徳島市昭和町2=は「美しい映像と夫婦の姿に、幸せな気分になった」と笑顔で話した。
今年で4回目となる国際映画祭のテーマは「舞台」。9、10の両日には徳島を舞台にした15作品や、札幌国際短編映画祭と連動した作品など約60作が上映され、演劇やトークショーなどもある。入場無料。