1月期のテレビドラマも佳境。わが家の小学生2人は前期の「今日から俺は!」からの流れで10日に終了した「3年A組」に夢中でしたが、アラフォーのオジサン記者は「初めて恋をした日に読む話(はじこい)」にハマっています。

 はじこいは、深田恭子さん演じる32歳のヒロイン春見順子を巡る、同級生で永山絢斗さん演じる八雲雅志と中村倫也さん演じる山下一真、横浜流星さん演じる16歳の由利匡平という順子に初恋をした3人の四角関係を描く恋愛ドラマです。

 恋愛に関しては押しが弱いけど幼なじみで誰よりも理解がある雅志、チョイワルでストレートに思いを伝える山下も魅力的ですが、初恋に戸惑いながらも初々しくいちずな思いをぶつける「ゆりゆり」こと匡平くんにキュンキュンします。

 横浜さんの魅力は何と言ってもその目力と笑顔です。複雑な家庭環境から自暴自棄になっていた時の空虚な目、学びの喜びに目覚めて全てを吸収しようとする喜びと貪欲さに満ちた目、そして順子へのあふれる思いをたたえたキラキラ輝く目。

 いわゆるギラギラした目力ではなく、どこまでも涼しげでありながら力強い目。こんな真っすぐな目で見つめられたら、女性だけでなくオジサンだって動揺してしまいます。たまにしか見せてくれない「ツンデレ」な笑顔も最高ですよね。

 ゆりゆりが毎回発する名ぜりふの数々も聞き逃せません。「引っ込んでろ。俺んだよ」「先生、俺にもご褒美ください」などなど、原作漫画通りなのか、ドラマオリジナルなのかは分かりませんが、視聴者の間で盛り上がっているようです。

 「入試、就職、婚活に失敗し、惰性で生きてきた超鈍感しくじりアラサー女子の物語」という設定はファンタジーのようですが、挫折を経験したからこそ痛みを知り、他人のために奔走する順子の言動にはハッとさせられる現実味があります。

 そんな順子の存在は、エリートならではの挫折や夫婦・親子関係など、葛藤を抱えた男性3人の心を癒やします。いつまでもかわいらしさを失わない「奇跡のアラフォー」深田さんの空気感が、順子のキャラクターに生命を吹き込みます。

 悪人が登場しないところも、安心して見られる理由の一つではないでしょうか。ライバル関係にある男性3人も、同じ女性を愛する「戦友」のような感じで、時に励まし、支え合いながら、正々堂々と勝負しているところがほほえましいです。

 はじこいは放送開始当初、視聴者の満足度調査で下位に低迷していたそうですが、現在は「3年A組」とトップ争いをするまでに上昇。出演者の魅力や恋愛のキュンキュンに加え、こうした温かな空気感も評価されているのかもしれません。

 物語はいよいよ最終章。山下の離脱で「三角」となった関係で、順子は「初恋」の相手として誰を選ぶのか。ゆりゆりの東大受験の結果は。ゆりゆりにエールを送りつつ、全員が幸福になれる結末を期待して見守りたいと思います。(R)