ライトアップされ、より迫力が増した感がある土柱=阿波市阿波町

 米国ユタ州のプライス・キャニオン国立公園と、イタリア・チロル地方にある土柱と並んで「世界三大土柱」と言われる。阿波市の土柱は国内屈指の奇勝として知られ、1934年に国天然記念物に指定された。

 一帯には土の柱が複数立ち、最も大きな波濤嶽(はとうだけ)は南北90メートル、東西50メートル、高さ10メートルを誇る。約130万年前に吉野川の川底だった部分がせり上がり、石を含む粘土質の土壌が雨水の浸食で削られた。地質学的にも貴重な場所だ。

 夜間は、ライトアップされている。光と影のコントラストで、昼間に見るよりも立体感が浮かび上がり、迫力が増す。

 正面にある展望台から眺めた後は、周辺の遊歩道をたどり、崖の上に行ってみてはどうだろう。手すりは無く、思わず足がすくみそうになる。少し遠くに目をやれば、周辺の街の明かりが見え、暗く沈んだ山の中に土柱がそびえ立つ姿は圧巻だ。

 幾多の風雨に耐え、悠久の時を経て創り出された造形美。約130万年間という想像すらできない年月の長さに思いをはせると、自然の雄大さと素晴らしさに、改めて感動を覚える。