法話で2月に亡くなったドナルド・キーンさんについて語る瀬戸内さん=京都市の寂庵

 徳島市出身の作家で僧侶の瀬戸内寂聴さん(96)が17日、京都市の寂庵で法話の会を開いた。自身より1カ月年下の日本文学研究者ドナルド・キーンさんが2月に亡くなったことに触れ、「私より若い人がどんどん死んでいき、本当に心細い」と語った。

 瀬戸内さんは「キーンさんは高齢なのに平気で外国に行っていて、元気だなと思っていたらころっと死んでしまった」と急な別れを惜しんだ。今年に入って親交の深かった哲学者の梅原猛さん、仲が良かったおいの瀬戸内敬治さん=徳島市在住=と、年下の友人や親類を相次いで亡くしている瀬戸内さん。「私も5月で97歳になる。こればかりは仕方のないこと」と諦観した様子で話した。

 自身の死生観については「食べたい物を食べ、行きたいところにも行ったから、私はいつ死んでもいい。でもそう思っていると死なないのね」と笑いを誘った。