徳島市の新町西地区再開発事業から市が撤退したことで経済的、精神的な損害を被ったとして、地区の地権者26人が18日、市を相手取り、計1億3069万円の損害賠償を求める集団訴訟を徳島地裁に起こした。

 訴状によると、地権者は事業実現のため多くの時間と労力を費やした上、(事業に関する法的登記がされているため)不動産の処分が制限されていると主張。1人当たり300万円の慰謝料を求めた。

 原告のうち9人は事業実施を前提に自宅の引っ越しや店舗の移転を計画しており、不動産取引などで約4千万円の損害を被ったとして、賠償するよう求めている。

 再開発組合事務所で記者会見した原告代理人は、別の地権者による集団訴訟も検討していると明らかにした。組合の高木俊治理事長は「市は自ら問題解決を図るのが当然だが、『知らん』ということなので仕方なく提訴した」と語った。

 市都市整備部は「訴状の内容を確認し対応したい」としている。

 事業を巡っては、再開発組合が事業推進のために生じた負債約6億5千万円の損害賠償を市に求める訴訟を昨年8月に起こしており、係争中。