徳島県議会の自民系3会派が、近く合流して新会派を結成する見通しである。実現すれば、定数39人(欠員2)の約7割を占める巨大会派となる。

 同志を糾合することで、4期を重ねる飯泉嘉門知事にしっかりと対峙(たいじ)し、発言力を強めるのが狙いのようだ。

 県議会は、県民からなれ合い体質があると指摘されてきた。知事も、議会に対してある種の安心感をもっていたのではないか。そんな関係が県と県議会のあるべき姿ではなかろう。

 合流により、さまざまな考えを持つ議員が同一会派で切磋琢磨(せっさたくま)し、互いに高め合うことで、議員の質の向上も見込める。本来の責務である提言活動に磨きをかけなければならない。

 自民系会派の一本化は、保守系3会派が合流し「保守合同」と呼ばれた1987年以来、30年ぶりだ。しかし、「大会派では自分の意見が出しにくい」として95年に分裂した経緯がある。今回、巨大会派となることで、議員一人一人の主張が封殺されるようでは困る。

 懸念されるのは、議会内で圧倒的多数を占める状況になるため、おごりが出かねないことである。合流してできる新会派が議会運営の主導権を握ることになるのは確実だろうが、数の力に任せて少数意見を排除してはならない。大会派は各会派の意見を吸い上げ、共に提言していくぐらいの度量が求められる。

 議会の役割は、行政を厳しく監視し、県勢の発展に向け政策を提言することである。各会派は改めて使命を認識し、議会活動に臨んでもらいたい。