議会の役割は、行政を厳しく監視し、県勢の発展に向け政策を提言することである。各会派は改めて使命を認識し、議会活動に臨んでもらいたい。

 線路と道路の両方を走れる車両「デュアル・モード・ビークル(DMV)」の導入が、実現に向けて大きく前進しそうだ。

 飯泉嘉門知事は、阿佐海岸鉄道・阿佐東線(海陽町-高知県東洋町)にDMVを導入するため、2017年度にも車両製作に着手する意向を表明した。

 5年以内の実用化を目指す方針だ。県は早期実現に向けた準備を進めなければならない。

 DMVが営業運行されれば世界で初めてとなる。公共交通機関の乏しい県南部の住民にとって生活の足となるばかりではなく、鉄道が通っていない地域に観光客を呼び込むための起爆剤としても期待できる。

 阿佐東線の終点・甲浦駅から、人気スポットの高知県室戸岬周辺まで観光ルートを延ばすことも可能だ。

 DMVは02年にJR北海道が開発に乗り出した。マイクロバスを改造し、鉄の車輪とゴムのタイヤを切り替えることで線路と道路を走行できる。このため、列車とバスの乗り換えの不便がないのが利点だ。

 課題もある。車両を線路から道路へ移す駅では、スロープ設置などの改修が必要だ。阿佐東線の利用者数は地域の過疎化などの影響で低迷が続いている。

 コストに見合うだけの観光客の誘致を図るには、地域の魅力アップが求められるのは言うまでもない。

 今後は、関係自治体や団体、高知県なども含めた具体的な協議が急がれる。課題をクリアして、早期の運行にこぎ着けてもらいたい。