旧民主党と旧維新の党が合流した民進党はきょう、結党から1年を迎える。

 結党大会で、当時の岡田克也代表は「政権交代可能な政治を実現するためのラストチャンスだ」と訴えた。その言葉にふさわしい党に脱皮を遂げたと言えるだろうか。

 残念ながら、そう思っている国民は少ないようだ。

 共同通信社の最新の全国電話世論調査によると、民進党の支持率は8・8%で、自民党の42・4%に遠く及ばない。結党時からの差が縮まらないのは、「自民1強」に歯止めをかけられない党の現状を示している。

 民進党には、政権を任せても大丈夫という信頼感が足りないのではないか。なぜなのか、よく考えてもらいたい。

 昨年9月には蓮舫氏が代表に就任したが、指導力が発揮できているとは言い難い。

 蓮舫氏は「原発ゼロ」の目標を従来の「2030年代」から「30年」に前倒しし、定期党大会で発表する考えだった。ところが、支援組織の連合が強く反発し、党内の賛否も分かれたため、結論を先送りせざるを得なかった。

 民進党の弱点は、基本政策を巡って意見が対立しがちなことである。原発にとどまらない。憲法改正という国の根本に関わる大問題でさえ、賛成派と反対派の溝は深い。

 もともと、さまざまな政党が合流した寄り合い所帯であり、多様な主張があるのは当然だ。だが、基本政策で一体感に欠けるのは党の姿を見えにくくし、国民の信頼を得る上でマイナスである。

 蓮舫氏は党大会で、次期衆院選に関して「政治人生すべて懸け、民進党で政権交代を実現したい」と述べ、結束を呼び掛けた。

 17年度の活動方針は「安倍政権が推し進める強者の政治と明確に対決する」と強調。その上で、年内解散を想定した総選挙について「野党連携は当選者数の最大化という視点から総合的に判断し、対応する」としている。

 昨年7月の参院選では、4野党が32の1人区で候補者を一本化し、11選挙区で勝利した。民進党は改選議席を割り込んだものの、旧民主党時代の前回13年参院選よりも議席を伸ばした。

 野党共闘は一定の成果を挙げたと言える。

 蓮舫氏の就任後、4野党は党首会談で次期衆院選での共闘継続を確認したが、共産党との協議は進んでいない。どんな形で共闘を成功に導くのか、蓮舫執行部の力量が試されよう。

 衆院選の前哨戦と目される東京都議選も7月に迫ってきた。民進党は、小池百合子知事の旋風にあおられて所属都議の離党が相次ぐなど、厳しい状況だ。都議選で惨敗した場合には、代表交代を求める声が高まるという見方も党内にある。

 党の存在意義をいかに国民にアピールし、自民党に対抗するのか。原発政策など今後の取り組みが問われよう。