ロシア第2の都市サンクトペテルブルクの地下鉄車両で爆発が起き、多くの死傷者が出た。

 捜査関係者は、実行犯の男1人による自爆テロだとの見方を示している。

 市民を巻き添えにする無差別テロなど言語道断だ。卑劣極まりない犯行である。

 テロの発生時、プーチン大統領は故郷であるサンクトペテルブルクを訪問中だった。

 プーチン政権はシリアで過激派組織「イスラム国」(IS)に対する軍事作戦を展開しており、これに反発したISが報復テロを予告していた。

 治安当局は、ISの浸透が懸念される中央アジアの過激派に対する警戒を強めた。それでも事件を防げなかったことは、政権にとって打撃である。

 実行犯は中央アジアのキルギス生まれで、シリアの反体制派武装勢力とも関係があったとの指摘がある。

 国境を越えたネットワークを持ち、取り締まりを巧みにかいくぐるテロリストを封じ込めるのは困難を極める。

 プーチン氏はトランプ米大統領と電話会談し、力を合わせて戦う必要があるとの考えで一致した。安倍晋三首相もテロ根絶に向けた協力を確認した。

 各国が情報交換を密にして、水際でテロを食い止める監視態勢を何とか築けないものか。

 ロシアでは、南部チェチェン共和国の独立派武装勢力によるモスクワの地下鉄爆破テロや空港爆破が続いてきた。

 パリ、ロンドンなど欧州各地でテロが頻発している。公共施設の厳重な警備が欠かせない。