政府は、2025年国際博覧会(万博)の大阪誘致を閣議決定し、正式に決めた。

 大阪府が誘致を表明してから1年半、計画づくりなど議論を重ねてきたが、急ごしらえの感は拭えない。

 万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」である。しかし、開催の意義や理念などについて国民の理解は果たして進んでいるのか、疑問が残る。

 会場は大阪市の人工島・夢洲(ゆめしま)で、開催期間は25年5~11月の計185日、来場者は2800万~3千万人、経済効果は1兆9千億円を見込む。関西経済浮揚へ期待は大きい。

 懸念されるのは、1250億円と想定する会場建設費だ。国と大阪府市、民間が3分の1ずつ負担する方針だが、資金拠出の議論はこれからである。

 企業の参加意欲やアイデアをいかに引き出し、機運をどう盛り上げていくのか。

 一方、会場の夢洲はカジノを含む統合型リゾート(IR)の候補地でもあり、大阪府と市は当初万博とセットで売り込む戦略を描いた。だが、「宗教上の理由などでカジノに反発する国は多い」という指摘もあり、封印する方向となった。

 パリの博覧会国際事務局(BIE)に提出する招致提案書に、明記しないのは妥当といえるだろう。

 開催地は18年11月のBIE総会で加盟国の投票で決まる。国内外の広い関心を呼び込み、支持を広げていく必要がある。具体的なビジョンをどう練り上げるのかが問われよう。