この春、働き始めた新社会人は、慣れない人間関係や激変した環境に戸惑うことが多いだろう。そろそろ心と体に蓄積された疲労がピークに達するころかもしれない。
ゴールデンウイーク(GW)明けごろになると、さまざまな不調やストレス症状を訴える人も出てくるようだ。体がだるかったり、心が重かったりする、いわゆる「五月病」である。
GWは、休養をしっかりと取り、ストレスから解放されることを意識して過ごしてみてはどうか。
近年、若者の「心の健康」が脅かされている。うつ病などの精神疾患などにより、2015年度に全国で労災認定された472件のうち、20代は18%を占めた。メンタル面の不調を引き起こしかねない「職場のいじめ・嫌がらせ」に関する相談も後を絶たない。
過重労働が慢性化し、人間関係の悪化した職場では、安心して働くことはできまい。
五月病は、症状が改善しないまま放置すると、うつ病になることもあり、注意しなければならない。若者だけでなく、異動や転勤に伴う環境変化に直面した熟年世代にも起こりうる。
働く一人一人が、五月病の症状をよく知り、決して無理をせずに、個々に応じた対処法を考えていくことが大切だ。
まずは上司や同僚などが小さな異変に気付き、声掛けをすることが欠かせない。過労死や自殺といった悲劇が繰り返されることのないよう、心の健康問題に敏感でありたい。
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