総務省の推計による徳島県の2016年10月1日時点の人口は、前年同期から6千人減少し75万人だった。減少率は0・89%から0・74%に緩和し、県と市町村が15年度から取り組む人口減少対策の総合戦略の効果が出始めたといえる。
 
 県によると、16年度の県外からの移住者数は前年度の612人を上回る見込みだ。13年度に4市町に17社が設けていたサテライトオフィスも、16年度には9市町45社に増えている。
 
 転入と転出の差を示す「社会動態」は、15年のマイナス2216人から16年はマイナス1384人に改善した。この流れを確実なものにしたい。
 
 ただ、出生数から死亡者数を引いた「自然動態」はマイナス4千人台で推移している。県の人口構成からすると、今後もこの傾向は続くとみられ、人口増加は期待できない。
 
 県は移住交流の促進を戦略の柱に据え、60年の県人口「60万~65万人超」を目指している。
 
 これを実現するには20年の転入・転出者数の均衡、25年の出生率1・8に加え、25年以降に転入者が転出者を上回ることや、30年に出生率が2・07に上昇することが必要になる。
 
 いずれも極めて高いハードルである。県政運営評価戦略会議は、20年の転入・転出者数の均衡を達成するのは「かなり難しい」と指摘している。
 
 とはいえ、これにつまずくわけにはいかない。消費者庁誘致を実現するとともに、市町村と連携して対策を加速させなければならない。