大胆な組織の見直しを通じて、経営効率と競争力を高める。そんな狙いが、JAグループ徳島が進める1JA化構想にはあった。しかし、統合に参加しないJAが相次ぎ、県内1JAに統合する構想が崩れたのは残念だ。
 
 徳島県内には高齢の夫婦ら小規模農家が数多い。農林水産省によると、2015年の1経営体当たりの経営耕地面積は0・99ヘクタールで全国42位である。
 
 こうした小規模農家にとっては、まだまだJAの助けが必要だ。そのためにはJAの体力強化が求められる。
 
 JAグループ徳島が作った統合に向けた説明資料には、統合後の事業案が並ぶ。販売・営農に関する専門人材の確保▽徳島の名産や農林水産物をそろえた「ブランドミュージアム」の整備▽地域内の労働力や資機材を有効活用する「農作業お助けセンター」の展開▽売れる商品作りを目指す「中山間地域ビジネスモデル構築支援」―などだ。
 
 小規模農家にとっても有意義な事業だ。もちろん、1JA化が実現しなくても、全ての事業が白紙に戻るわけではない。
 
 不参加を表明したJA以外で統合を進めることはできるし、統合しなくても各JAが広域連携すれば可能な事業も少なくないだろう。
 
 徳島という地域を守るためにも、農業の生産・販売基盤が将来へとしっかりつながっていくことが極めて重要だ。農家のためのJA改革―。この原点を第一に、よりよい組織改革を進めていくべきである。