徳島県議会の議員定数や選挙区の区割りについて協議する選挙区等検討委員会がスタートした。

 県議会は過去4回、県議選の2年~2年半前に検討委を設け、選挙の1年前の2月定例会までに結論を出している。今回も約1年かけて議員が論議する方針だ。

 人口減少が急速に進み、地方が疲弊する中、民意をすくい上げる議員の役割は大きい。一方、住民の無関心や議員のなり手不足など、県議会は多くの難題を抱える。そうした現状を踏まえ、より良い案を練り上げてもらいたい。

 議員にとって、定数や区割りの変更は死活問題といえる。選挙で有利になるようにしたいのが本音だろう。このため派利派略、個利個略が前面に出て意見がまとまらず、調整に難航するのが常だ。

 現職議員自らで行うのが難しいのなら、第三者機関を設けたり、有識者に意見を求めたりする方法もある。

 検討課題として挙がっているのが那賀、美馬第2(つるぎ町)両選挙区の扱いだ。

 両選挙区は、2015年の国勢調査を基に算出した配当基数(選挙区内の人口を県全体の議員1人当たりの人口で割った数)が0・5未満で、公職選挙法では隣接選挙区と合区しなければならない。

 ただ、特例区として条例で存続させることも可能で、これまで2回の県議選では、那賀選挙区を特例区として残している。

 11年の県議選では、3人分に相当する議員報酬と政務調査費を削減する代わりに総定数41を維持した。

 15年の前回県議選の前には県民意識調査を実施。徳島、板野両選挙区で「定数を削減すべきだ」との回答が半数を超え、過疎が進む那賀や三好第2(東みよし町)は「現状でいい」「増やすべきだ」が80%を超えた。その結果、徳島、板野両選挙区の定数をそれぞれ1削減する一方、那賀選挙区を存続させた。

 だが、過去2回の見直しが十分だったとはとても言えない。前回県議選では、14選挙区のうち7選挙区が無投票となった上、選挙戦が行われた7選挙区でも、軒並み投票率が低下した。

 この県議選の直前に徳島新聞社が行った電話世論調査では「定数を削減すべきだ」と答えた人が46・6%に上った。行政のチェック機能を果たしているかについては「全く果たしていない」が10・2%、「あまり果たしていない」が37・5%で合わせて47・7%と半数近くを占めた。

 そこから見えてくるのは議会への不信や無関心だ。県議会は危機的状況にある。

 二元代表制の一翼を担う議会を機能させるにはどうすればいいか、有為な人材が選挙に出られるようにする手だてはないか。定数や選挙区の在り方の検討では、こうした視点も欠かせない。

 一時しのぎの見直しではなく、県議会の活性化につながる改革が求められる。