音楽フェス「サヌキロックコロシアム」でのライブの様子

 ーファーストアルバム「mol-74」はどんな作品。

 基本的には、僕らがこれまで作ってきた過去の楽曲を再録した総集編のような一枚で、バンドの良さが伝わるアルバムに仕上がっています。

 このアルバムで初めて僕らを知ってくれた人たちには、僕たちが作ってきたいろいろな表情を持つ楽曲を楽しんで聞いてほしいです。昔から応援してくださっている皆さんには、知識も技術もあの頃より成長した僕らが、もう一度見直して、リアレンジした楽曲の変化を楽しんでもらいたいです。

 ー初期の楽曲である「ノーベル」がリード曲になっている。

 レコード会社の方に「この曲はブラッシュアップすればより良い曲になる」と言っていただいて採用しました。僕たちにとっては、たまにワンマンで演奏するくらいで、そこまで重宝している曲ではありませんでしたが、改めて楽曲と向き合ってみると「mol-74らしい曲だな」としっくりきました。自主制作をしていた2作目の僕たちの曲にしては、今の自分たちのやりたいことや音楽性の片りんを感じられ、偶然の産物みたいでした。

 もがいていた時期に作っていたので「いつか自分たちに春が訪れるように」という思いが込められていて、時間はたちましたが、こうやって春にメジャーデビューが決まり、そのアルバムのリード曲に決まったことはドラマチックだと感じています。

 ー4月からはじまるワンマンツアー「Morning Is Coming」はどんな内容になるのか。

 ツアーもアルバムと同じように「僕たちはこんなバンドで、こんな表現をします」と、初めて見る人にも昔から見てくれている人にも、名刺代わりになるようなライブになればいいなと思っています。

 ーライブで意識することは。

 曲の世界観などを台無しにしないように、演奏する曲やMC(ライブ中のトーク)を入れる位置などを意識しています。演奏や音が途切れてしまうことで、積み上げてきた世界観が崩れてしまい、ライブ空間から現実に引き戻されるのは良くないなと最近思うようになったからです。

 理想のライブは、自分たちの演奏や表現力も駆使して、まるで映画のように1つの物語を見ているかのような感覚になってもらうことです。

 ー新曲「Morning Is Coming」はどのようにして生まれたのか。

 前作のアルバム「▷(Saisei)」は「これで結果が出なければバンドをやめよう」という思いから、自分たちが置かれている状況を夜だとして「朝が来ますように」という気持ちで作りました。

 今回メジャーデビューが決まって、アルバムに新曲を入れるに当たって、前作を踏まえて「夜が終わって朝を迎えた楽曲を作りたい」と思いました。スタッフの方からは「今までにないような音楽に挑戦した楽曲だったら、次の作品にもつながる」とアドバイスを頂いて「Morning Is Coming」が完成しました。

 ーどういった楽曲か。

 ヒップホップの曲調を研究して参考にしたり、トランペットなどの管楽器を取り入れたり、モルカルのバンドサウンドにはなかった音楽アプローチをしました。次の作品にも期待してもらえるような、新しい音楽性を提示できたと思います。

音楽フェス「サヌキロックコロシアム」でのライブの様子

 ーメジャーデビューを迎えた心境は。

 ワクワクドキドキしています。ただ、決してメジャーデビューがゴールではなくて、ファンの皆さんに「メジャーになったけど、あいつら全然ダメだったな」とか「曲がつまんなくなったな」とがっかりされないようにしなければいけないと思っています。周囲のスタッフさんは僕たちのことを親身に考えてくれるなど、すごく良い方たちばかりで恵まれた環境ですが、そこに甘えないように、自分たちがしっかりと良い曲を作れるバンドでありたいです。

 下積み時代が長かったので、浮かれるというよりは、今のほうが気が引き締まっています。夢だったメジャーデビューがかなったので、次はここからどうしていくか、今まで僕らの歌を届けられなかった人にはどうすれば届くのかを、より考えていかなくてはいけないと考えています。

 ー徳島のファンにメッセージを。

 米津玄師さんや「King Gnu」の勢喜遊さんのように、徳島県出身で活躍しているミュージシャンの方が増えているので、僕たちも頑張っていきたいです。そして、徳島の皆さんに「あの人たち徳島らしいよ」と知ってもらえるように頑張りたいですし、いずれ徳島の誇りになれるように、しっかりと頑張って活動の場を増やしていきたいです。