時代を表すニュースだと思った。文部科学省が、小中学校の統廃合に関する手引案なるものを公表した。急速に進む少子化の中で、市町村が統廃合か存続かを判断する際の参考に、とまとめた

 この20年で日本から小学校4千校、中学校千校が消えたというから驚きだ。徳島県内の児童生徒数は30年でほぼ半減した。この春、県内で小中学校16校が休廃校になる

 学校は地域コミュニティーの中核となる施設であり、かつては統廃合の話が持ち上がるだけで上を下への大騒ぎとなったものだ。ところが、最近は「教育には一定の集団が必要」と、理解を示す保護者も少なからずいるという。どちらを選ぶにしても、子どものことを最優先に、地域で十分話し合ってほしい

 通っていた中学校には古い木造校舎が残っていて、そこが1年生の教室だった。隙間風が吹き込むので、冬になると窓の外側一面に農業用ビニールを張ってしのいだ。作業には、男子生徒も駆り出された。かれこれ40年前の思い出だ

 校舎はおんぼろだったが、泣いたり笑ったり、充実した毎日を送った。その母校も近隣校との統合が決まり、1年後には姿を消すという

 <廃校の母校の桜吹雪かな>山田みづえ。育まれた地域を離れて暮らす身にとって、何とも複雑な思いが胸をよぎる。無性に旧友たちの顔が見たくなった。