投票率を上げるにはどうすればいいか。難問である。統一地方選の真っただ中、頭を悩ませている選挙関係者も多かろう

 徳島県内の投票率の低迷は深刻だ。4年前の知事選は戦後ワースト2の40・63%、県議選は選挙戦になった7選挙区の平均が過去最低の45・53%。一昨年の衆院選の小選挙区では、全体で46・47%、18、19歳は31・59%と、いずれも全国最低に沈んだ

 そこでお薦めしたい本がある。文芸評論家、斎藤美奈子さんの「学校が教えないほんとうの政治の話」(ちくまプリマー新書)。政治の専門家ではない、と侮るなかれ。膝を打つこと請け合いである

 若者を中心に、選挙や政治に関心を持てないのはなぜか。それは「ひいきのチーム」がないからだ、と斎藤さんは言う。野球やサッカーのように、「ひいきのチーム」があれば、その勝敗に一喜一憂する。そんな「ひいき」の候補者や政党を持とう、と提唱する

 選挙に行かないのは、候補者や政党の違いが分からず、選ぶ基準がないため。「ひいき」があれば、勝たせるために必ず投票所に足を運ぶはずだ

 ただ、これには難題も。教育基本法は「特定の政党を支持し、又はこれに反対するための政治教育その他政治活動をしてはならない」と定めている。残念なのは、リアルな政治を「学校が教えられない」ことである。