異論があるのは覚悟の上。率直に言って、おおよそ大事を決定するには不適な組織ではないか、と思う。分裂前の徳島県PTA連合会(県P連)の会合に、何度か出席しての感想である
 
 その理由は単純至極。会を構成するのが、多くは各小中学校の持ち回りで仕方なく地区のPTA役員になった保護者と、担当の教員だからだ
 
 「学校の行事なら辛抱もできるが、何で上部組織の会合にまで」。あの場の、筆者一人の心の声ではなかったはずである。いきおい前例踏襲と事なかれ主義がはびこり、議事は経験の長い一部役員の声に引っ張られがちだった。今はどうなのだろう
 
 県内で来夏、日本PTA全国研究大会を開くという。全国協議会との絡みもあり、返上は難しかったかもしれないが、その前にやるべきは、脱退した徳島市・名東郡PTA連合会との和解ではないのか
 
 4年もたつのに、異常事態を解決できないのはどうしてか。脱退の経緯とその後の動きは、会費を負担している数万人の保護者に、そもそもどれほど伝わっているだろう
 
 不要論もある中で、組織立て直しは骨の折れる作業となろう。新役員のリーダーシップが問われるところだ。そんな時期の全国大会である。考えようによっては、PTAの在り方を根本から議論する格好の機会だともいえる。決して皮肉ではなく。