誰の言葉か、「流した汗は裏切らない」とはいうけれど、勝負は時の運といったところもある。悲喜こもごも、熱戦が続く県高校総体も今日まで
今年、第55回の参加者は約9千人。選手の減少が深刻なのだという。部員がそろわず、ホッケー男子、少林寺拳法の男女団体が中止になった。出場が1校しかない競技も、カヌー、ボート、フェンシング、アーチェリー、なぎなたの五つ
柔道はこの20年で20校減って、6校となった。日本のお家芸危うし、である。少子化の影響は、既にこんなところにまで及んでいる
参加者は減少したというものの、もとより、栄冠を手にできる競技者は一握りだ。歓声が去った夕暮れの、汗の染みこんだグラウンドを眺めては思う。肩を落とした敗者の姿を
敗北が無二の親友だった小欄の言で、説得力には少々欠けるが、選手の皆さんに教えてあげよう。「裏切らない」との格言は間違っていない。たとえ、昨日今日の結果に結びつかなかったとしても、明日から進む長い道のり、これまでの経験が生きてこないはずがない
だから、さあ、旗を掲げよう。負けても、勝てばより高々と。<だれが主人か、/世界よ、/おぼえておけ とばかりに、>マヤコフスキー「摩天閣解剖図」。そのぐらい自信を持って歩んでいきたまえ。汗を流した者の特権である。