参院「1票の格差」是正で、頭から「合区」を否定はしない。都道府県単位の選挙区を維持しつつ「1票の価値の平等」を実現するのが難しい状況も理解しているつもりだ。だとしても、自民党が受け入れを決めた野党4党の「10増10減」案には承服しかねる
 
 「鳥取・島根」とともに「徳島・高知」が合区対象になっているから。いやいや勘違いしてもらっては困る。地域エゴむき出しの、そんなけちな了見で反発しているのではない
 
 案に何ほどかの思想が感じられるだろうか。あからさまな数合わせではないか。来年夏の参院選で導入される見通しという。これでは合区対象県の県民は納得できまい。この案を通せば、先はおおかた見当がつく。再び格差が広がれば、ずるずる、ずるずると、また合区、また合区
 
 「10増10減」案の最大格差は2・97倍にとどまる。最高裁が「違憲状態」と判断した前回参院選の4・77倍から縮小されるものの、都道府県単位の参院選挙区の、初の合区という歴史的な案にしては、格差是正は中途半端だ
 
 「平等」は人口が基本。異論はないが、それが絶対でもなかろう。衆院との二院制の中で、参院はどんな役割を担うのか
 
 ひいては、どんな国にしていくか。それあっての選挙制度改革だ。御身大事の議員諸氏には、はなから望むべくもない議論なのか。