5年ごとの「入れ替え」が世相を反映していて、なかなか面白い。身近なモノやサービスの値段の動きをみる「消費者物価指数」の算出に使う調査品目が、来年7月分から改定される。今はやっているものを加え、需要がなくなれば除外する
追加されるのは、コンビニのセルフ式コーヒーや補聴器、警備料など。その一方、お子様ランチや筆入れは外される。低価格のいれたてコーヒーは街中で一息つきたい時にありがたく、品目入りはうなずけよう。他の項目からも、少子高齢化の流れや防犯意識の高まりが見て取れる
前回の2011年はメモリーカードが追加され、写真用フィルムが対象外になった。今やフィルムカメラはごく一部の愛好家のものだ
06年にはミシンや洋裁月謝が外れた。安いファストファッションが市場に定着し、洋服は修繕せずに買い換えるのが主流となったか。「ミシンの音」をイメージできない子どももいるだろう
6年ごとに「入れ替え」があるのが参院議員である。来年7月に半数が任期満了となる。国民に受け入れられると再び赤じゅうたんを歩けるが、見限られれば胸からバッジが外される
安全保障法案や原発再稼働などで、政界に地殻変動を起こしかねない「反対」のマグマがたまりつつある。来年の夏、国民の思いはどう反映されているだろうか。
トップニュース