相変わらず、きっぱりと終わる徳島の夏である。うたげが済んで、この空虚な心持ちを何としよう、と踊り子でもないのに考える
盆明けが日曜だった今年は1日の猶予があったものの、さてさて、きょうから仕事という人も多いのでは。正月明けの清新さとは打って変わって、未練たらたら夏を追う気分、なきにしもあらず。ちょうど暑さの疲れが出るころだ
新聞を繰って驚いた。中国天津市の大規模爆発現場の写真には、巨大な穴が写っていた。周囲に散らばるコンテナと比べてみると、爆発の激しさが容易に想像できる。損壊した家屋は1万7千戸、企業施設は1700。猛毒の化学物質も流出している
夏の疲れがあっての事故かもしれない。きっかけはそうだとしても、そもそもの安全管理に手落ちがあったことは明らかだろう。事情を知らない消防の放水で化学物質が反応し、大爆発につながったとの指摘もある
住宅地近くに危険物保管倉庫の設置を許可した市当局の対応も不可解だ。政府の規定にも反しているという。経済成長の名の下に大切なものを置き去りにしてきた、そのつけが大勢の人々の無念の死を招いたといえるのではないか
だから中国は、といった声も出そうだが、人ごとではない。安全神話にかまけた末の福島の惨事から、まだ4年。気を引き締めなければ。
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