写真を拡大 知事選を巡り、対立する後藤田代議士(左)と飯泉氏

飯泉知事「与党にけんか、県として困る」

 7日の徳島県知事選で5選を果たした飯泉嘉門氏(58)が8日、徳島市佐古一番町の後援会事務所で記者会見した。自身への推薦を巡り、相手候補を支援した後藤田正純衆院議員が自民党幹部に抗議したことなどについて「1区の衆院議員が国政与党にけんかを売るということは、県として非常に困る」と不快感を示した。

 飯泉氏は選挙戦を振り返り、「多選のワンイシュー(単一争点)の選挙となり、政策論争が全くなかったのは残念だ」と強調。約3万6千票差だったことには「多選が白か黒かということになればそれぐらいの差になる。後藤田氏が前面に立ち、有権者が混乱した点もあったのではないか」と話した。

 飯泉氏に対する自民党県連の推薦決定を加藤勝信党総務会長が支持したことを後藤田氏が抗議したことなどについて「予算や制度改正で国にさまざまな要望に行くが、『徳島はどうなっているのか』と言われれば知事として申し開きのしようがない」と指摘した。

 「普通、選挙が終わればノーサイドとなるが、彼自身がどうするかだ。次の知事選に自分が出ると言っているようだが、国会議員としてどういう考えなのか、驚きだ」と語った。

 5期目に向けては「(県政史上初の5選という)大変な栄誉に応えるだけの働きをしなくてはいけない。人口減少と災害列島という二つの国難に対応し、全国モデルに進化させたい」と抱負を述べた。

後藤田氏「批判票受け入れないのは情けない」

 後藤田正純衆院議員は、知事選を巡る飯泉嘉門知事の自身への批判に対し、「謙虚に批判票を受け入れられないことが情けない」と強く反発した。

 飯泉氏が「国政与党にけんかを売るのは県として困る」と後藤田氏の党幹部への抗議を批判したことに対して「事実誤認だ。けんかを売ったのではなく、(党幹部に)事実確認をしたという話だ。事実でないことを言うのは、知事として恥ずかしい」と話した。

 国の予算要望などへの影響に関しては「国の場合、忖度はなく、フェアにやっている。影響することはない」との見方を示した。

 飯泉氏は次点との得票差の一因を「後藤田氏が前面に立ち、有権者が混乱した」ことに求めた。この点について後藤田氏は「膨大な批判票が出て、私に矛先を向けているのだろうが、謙虚に県民の批判票を受け入れられないことが情けない。知事に投票した人は『正体見たり』と残念に思うだろう」と批判。「そんな感情論を言うこと自体、4期16年の反省のかけらもなく、終わりの始まりを感じる」と述べた。

 後藤田氏は飯泉氏に謙虚な姿勢を求めるとともに、「県民が過去最高の監視体制を敷いてもらうことを望む」と、県民目線で厳しく県政をチェックする必要性を強調した。