吉野川市
川島こども園
ちびっこドーム
通い慣れた場所で安心した子育てを

柔らかな秋の日差しに包まれたのどかな田園地帯の一角にある吉野川市立川島こども園。その3階にある子育て支援センター「ちびっこドーム」からピアノの音色といっしょに楽しそうな声が響いてきます。よく耳を澄ますと子どもたちの歓声と共に、赤ちゃんの泣き声やお母さんの歌声も。
この日は講師の市原恭子さんと、ひろとお兄ちゃんによる「リトミック」が行われ、多くの親子が音楽を通して楽しいひとときを過ごしていました。
壁際にはベビーベッドが3台 設置され、3人の赤ちゃんがスヤスヤと眠っています。時折、お母さんや保育士がその様子をうかがったり、中には歌の合間にお姉ちゃんやお兄ちゃんがベビーベッドをのぞく姿もあり、誰もが安心してのびのびと過ごしているのがよく分かります。
「お母さんのお腹の中にいる時から、ハイハイを始めて歩き出して、そしていっしょに歌ったり踊ったりしてくれるまで。リトミックを通して子どもたちが成長していく姿を見て、私の方が勉強させてもらっています」開設以来ずっとサポートを続けている市原さん。

今までたくさんの子どもたちの成長を見守り続けている子育て応援団の一人です。そのほかにも地域の良さを生かしたぶどう狩りや、中学生といっしょの運動会、子育て講座など毎月楽しいイベントが開催されています。
そして「ちびっこドーム」に通ってくるのは、子育て中の親子だけではありません。孫を連れて遊びに来るおじいちゃんやおばあちゃん、保育所・幼稚園が終わって遊びに来る子どもたち、その送迎をしているお母さんが時間待ちにふらっと立ち寄ることもあります。
複合施設のメリットを生かして


「0歳児から5歳児まで、ちびっこドームと川島こども園をずっと利用できることが、ここの最大のメリットです。
もちろん情報も共有していますのでさまざまな手続きが簡単ですし、子どもにも親にも、通い慣れた場所は安心できる場所だと言えるでしょう。
今後はその利点を生かすために季節行事や園開放などを通して、保育所・幼稚園に通っている子どもたちと、ちびっこドームに通っている子どもたちとの交流をもっと深めて行きたいと思っています」と話す園長の大塚勉さん。
お母さんにとっては、子どもが年齢の違う子どもと遊んでいる様子を観察しながら子育てをしていくこと、子どもにとっては、お兄ちゃんお姉ちゃんになった気分になって刺激を受けながら成長できる。そんなことがここでは自然に行われています。
利用者の利便性を第一に

また、同園では常に利用者や地域の人の声に耳を傾け、独自の子育て支援の形を模索し続けています。
利用者から「土曜日も利用したい」という要望が多く寄せられたことから、今年の夏休みから土曜日もちびっこドームを開放することになりました。
8月にはお盆で帰省し た子どもたちが遊びに来たり、台風シーズンの9月には利 用者が100人を超える日もあり、新しい取り組みは大好評 を得ています。
これからも「川島子ども園」は、行政・利用者・地域の人たちとの枠を超えて、時代のニーズに適応しながら、吉野川市の子育て支援の核となる充実した施設を目指します。
●吉野川市子育て支援センター ちびっこドーム
お問い合わせは TEL.0883-25-6616
吉野川市川島町桒村2421番地1

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