中央分離帯のない高速道路の2車線(片側1車線)区間は、やはり桁違いに危ないのである。対向車線とコンクリートブロックなどで隔てられた区間に比べて、車がはみ出す事故の発生件数が30倍にも上ることが会計検査院の調べで分かった
高速道路は本来4車線(片側2車線)だが、交通量の少ない区間は取りあえず2車線で使用されている。全国の2車線区間のうち、1700キロ以上がポールで車線を区切っただけの対面通行だ。採算面の問題もあり、4車線化は時間がかかるという
もし、樹脂製のポールの向こう側から車が飛び込んできたら…走行中に想像すると、思わず体が硬くなる。実際、徳島道や高松道の2車線区間では双方ともスピードが出ているため、悲惨な事故が何度も起きている
高速道路を、ふらつきながら走る車も少なくない。先日、高速バスの窓から隣の車を見下ろすと、スマホを見ながら運転していた。ハンドルの中央部に置き、伸ばした指で支えているのだ
画面に気を取られていては、安全運転ができるはずもない。前を向いて運転しているように装って、取り締まりを逃れようとする姿勢も悪質だ
無謀運転者が正面衝突事故を起こして、安全運転を心掛ける人を巻き込むことがあってはならない。事故を防ぐための4車線化、できる限り急いでほしい。