<別れの朝ふたりは さめた紅茶のみほし>(別れの朝)。熱烈に愛し合った二人に別れの時が来た。維新の党の内紛を見ていると、切ない歌が心に浮かんでは消える

 離党した橋下徹大阪市長、松井一郎大阪府知事らが新党「おおさか維新の会」を結成した。<僕は君のところへ二度とは帰らない あれが愛の日々なら もういらない>(眠れぬ夜)。男女の関係に似て、政界でも出会いにはロマンがあるが、別れるのは大変だ

 政党交付金や党員名簿、印鑑を「渡せ」「渡さぬ」と維新執行部と新党側の争いは泥沼化。<二人で育てた 小鳥をにがし 二人で書いた この絵燃やしましょう>(手紙)。そんな美しい別れが難しいのは分かる。ののしり合う男女もいるが、政治家なら相応の品位を保ってほしい

 <せめて少しはカッコつけさせてくれ寝たふりしてる間に出て行ってくれ>(勝手にしやがれ)。きのうの同志を送り出す側には気配りもいる

 この時期の結党は「大阪ダブル選に向けたパフォーマンス」との見方もある。後は有権者の判断次第だ。錦秋の浪速は、大阪府知事、大阪市長選一色

 <なにがなんでも 勝たねばならぬ>(王将)。時には浪花節もええわな。そやけど候補者は政策をしっかり訴えてや。誰もが希望を持てる大阪の明日のために。頼んまっせ、ほんまに。