<お四国さんの日和>や<あかたな>は、かつて上方で通用したというしゃれ言葉。前者は阿波の晴天=阿波照るで「慌てる」。「さ」が抜けた後者は「讃岐」を指す
 
 報告を受けて、大阪府警の幹部もさぞ慌てたはずである。府内に65ある警察署のうち、61署で計約5千もの事件の関係書類や証拠品が不適切に保管され、大半が放置されたまま公訴時効が成立していたことが明らかになった
 
 約千件は容疑者がほぼ特定されていた。捜すまでもない、迷宮は署内、ボイラー室や倉庫にあったのである。暴行や横領が多く、殺人などの重大事犯は含まれていないというものの、被害者の怒りは収まるまい。中には30年以上眠っていた事件もあった
 
 こんな失態をすれば、昔なら何と言われただろうか。「しゃれことば事典」(東方出版)から拾ってみる。讃岐と同じ要領で読み解いて<はやらわ>あたりか
 
 当時のしゃれには、あからさまな差別や、下品な言葉も少なくないと事典の著者は注意を促している。現代のしゃれ言葉は人権に配慮しつつ、それでも容赦なく。「大阪府警」と書いて、さあ何と読む
 
 さして面白くもないが、取りあえず小欄は反面教師と読んでおこう。徳島県警の倉庫にも迷宮やお宮はないだろうか。綱紀粛正、総点検の好機である。とまれ対岸の火事でありますように。