海外で一つ、国内で三つの計四つの道から戦いの場を選んで、しかるべき結果を出した者には、三つの枠から一つの権利を与えるであろう。国内の三つは記録、順位、レース展開、タイム差、気象条件などを総合的に勘案する
 
 厳かな神のお告げにしては、ややこし過ぎるし、結果をどうにでも解釈できそうなただし書きも付いている。で、その正体は?五輪マラソンの代表選手選考基準である
 
 リオデジャネイロ五輪の女子代表は、昨年の世界選手権で7位入賞した大塚製薬の伊藤舞選手が内定し、残り2枠
 
 大阪国際で日本陸連の設定記録を破って優勝した福士加代子選手は有力ながら、落選の不安からエントリーしていた13日の名古屋の欠場を決めた。賢明な判断だ。故障でもすれば元も子もない
 
 女子マラソンは数少ないメダル有望種目だけに、陸連は無名の”一発屋“より、本番で戦える実力者を選びたいのだろう。トラックの女王でスピードがあり、2013年の世界選手権で銅メダルの福士選手は意中の選手のはずだ
 
 選びたいのはやまやまでも、どんな記録が出るか分からない名古屋を前に、内定を明言できないのが陸連の立場。「当確」の言質が欲しい福士選手側が折れた形だ。マラソンコースは起伏があっても一本道。競技にふさわしい選考方法にしましょうよ、陸連さん。