それこそ絶句した。西は東シナ海まで、北は丘の向こうまで、それこそ見渡す限り。ここも日本なのである。米空軍嘉手納基地の広大さは想像を超えていた

 狭い沖縄に、この一つ切りではない。名護市へ延びる自動車道を北上すれば、立ち入り禁止の米軍施設が続く。とって返して沖縄戦の激戦地、嘉数高台の公園に登ると、普天間飛行場が一望できる

 際まで迫ったビル群に一目瞭然。2004年には、隣接する沖縄国際大に海兵隊のヘリコプターが墜落した。危険、だから閉鎖を、と求めれば移設が前提という。意をくんで政府も動く。辺野古に新基地が必要なのだ、と

 沖縄は「対米従属」の4字が目で見える場所である。占領期の呪縛から日本を解き放つといった議論が政界でもにぎやかだが、ならば占領下と見まがう沖縄の現状を放置できるはずはなかろう。安全保障も何もかも、ひっくり返せというわけではない。これ以上の基地負担は重すぎる。これが沖縄県の言い分だ

 辺野古移設をめぐって国と県が争う代執行訴訟で、和解が成立した。安倍晋三首相は、工事中止を含む和解条項を「誠実に実行したい」と述べた。今後の協議では、円満解決へ「誠実」の中身が試される

 同時にこの問題は問う。沖縄に負担を押し付けてよしとする本土の態度は、果たして誠実といえるのか。