バベルの塔は旧約聖書「創世記」に見える物語。大洪水の後、東方に移り住んだノアの子孫たちは一つの言葉で互いを励ます。<町と塔とを建てて、その頂を天に届かせよう>

 石の代わりにれんがを、しっくいの代わりにアスファルトを。当時の先進技術を用いた建設工事も結局は挫折する。人間のおごりを見て取った神の怒りに触れ、言葉を乱され、意思の疎通ができなくなったためだ

 続いて組み体操の話を持ち出せば、いかにも消極的なふう。逆である。教育上、効果があるのなら、人間ピラミッドでより高みを目指すのも悪くない

 しかし、この数字を見れば、そうもいかないと思う。県内の小学校で昨年度、組み体操によるけがが19件あり、4件は骨折だった。もっとも本年度は、公立校の半数以上、105校で実施し、けがの報告はゼロ。数字の出どころが違うため、単純比較はできないが、現場で工夫もあったのだろう

 危険だからやめよ、とは言わない。やる以上は、事故防止策はしっかりしているか、教師の指導力に問題はないか、十分に吟味してほしい

 分かっているよ、と先生方に怒られそうだが実際、事故は起きている。運動会の花形種目だから、去年もやったから、では安易すぎる。過信を積み重ねた塔は、旧約聖書の時代からまともに建ったためしはないのである。