徳島県選出で日本初の女性国会議員となったのが、紅露みつさんである。女性参政権が行使されてから70年の節目を迎え、あらためて光が当てられている

 政界引退し9年後の1977年に、インタビューをした当時の編集者が本紙で述懐している。<紅露さんは女性初の国会議員39人の中でも傑出した人物だった。「徳島は後進県だが、徳島の女性は先進だ」という自信に満ちた言葉が忘れられない>

 「売春防止法」や、ドメスティックバイオレンス対策の先駆けともいえる「酒に酔って公衆に迷惑をかける行為の防止等に関する法律」を発議するなど、女性の地位向上に動いた

 上州・群馬の生まれ。阿南市出身で弁護士、衆院議員だった夫と結婚して「阿波女」の持ち味に気付いたのだろう。元気で明るく、働き者。女性社長の多さが全国でトップクラスにある阿波女

 そんな女性たちのメッセージが詰まった「徳島の女性経営者一〇〇人に聞く」(アニバ出版)が刊行された。働くことでよりよく生きる。それを伝えてくれる一冊だ

 一人一人に、損益計算書には書き尽くせない話、懐に大切にしまってきた言葉がある。その働き方、生き方は百人百様だが、これまでの苦労を嘆くのではなく、希望に変えてきた人の足跡をたどりながら、こう思う。昔も今も「徳島の女性は先進だ」と。