目標は達成できただろうか。自己ベストを記録した人も、残念ながら完走できなかった人も、存分に楽しめただろうか

 四国三郎・吉野川に見守られ、過去最多となる約1万2500人が駆けたとくしまマラソン。熊本地震の終息のめどがいまだ立たない中、チャリティー大会と銘打って開かれた。5年前、東日本大震災の際と同様の試みである

 走者の胸や背には、被災者へのエールを書き込んだ「メッセージゼッケン」が揺れた。募金箱には次々と義援金が寄せられた。南海トラフ巨大地震に見舞われる恐れがある本県はもとより、国内外から参加した方々も、決して人ごとではない、との思いだろう

 当たり前の日常をいつも通り、きょうも迎えられたことがどれほど幸せか。かみしめながら走った人もおられよう。日本で暮らす以上は災害と無縁ではいられない。忘れてならないのは、できる限りの備えをすること。起きてしまえば、一刻も早く日常が取り戻せるよう、力を合わせること

 これからも、考えられる限りの支援をしていく。ランナーや大会を支えた人たちのそんな決意が被災地にも伝わり、一歩一歩、前へ進んでいく力になれば、と願う

 来年、節目の10回大会には、大勢の熊本の人たちが笑顔で来られるよう。存分に楽しめるよう。そのためにも今、支援に力を注ぎたい。