頭の上に紙の灯籠を乗せた浴衣姿の女性が大勢、民謡に合わせ優雅な舞を披露する、熊本県山鹿市の山鹿灯籠まつり。幻想的に揺らめく光の輪を見ることができると聞けば、その輪に入ってみたくなる

 灯籠を乗せたそんな女性像が出迎えてくれる、東京にある熊本県のアンテナショップ「銀座熊本館」。上京したおととい、開店前から列をなす人たちに加わった。店が開くまでの10分余、そこで伝わってきたのは-

 大地震は記録にも、記憶にも大きな傷跡を残すが、その一方で寄り添う、傍らに立つ、役に立てたらという思いに火を付ける。古里が熊本の人なら、なおさらだろう。地縁や血縁を超えて、東京の中に熊本を探し、支援したいという人が多いことにも気付いた

 熊本地震がきのう、激甚災害に指定された。被災した自治体の負担を減らすため、インフラや農業関連施設の復旧事業に対して、国の補助率をかさ上げする

 ボランティアらによる応援、支援も本格化しつつある。避難所の改善、生活の再建、ライフラインの復旧には、外からの息の長い取り組みが頼みの綱となるはずだ

 言い古された言葉だが、人は一人では生きられない。助けたり、助けられたりの連続である。「困ったときはお互いさま」。被災地で今、よく耳にする言葉は災害の多いこの国で暮らす心得だろう。