「かんがんのいたり」-。とっさに文字が浮かばなかった。舛添要一東京都知事の記者会見を聞いていてのことである。さすがに学者政治家だけに難しいことを言う、というのはまるで誤解で、漢字で書けばさほどの表現でない

 「汗顔の至り」。顔に汗をかくほど恥ずかしく感じることである。浮かばなかったのは、当方がパソコンに頼り切りになっているせいか。いや、そればかりではないはずだ。会見での知事の姿は、恥という言葉からは縁遠いところにあるように思えた

 と、知事のせいにするのは、「違法性はないが不適切」である。としても、こちらに売却する別荘はない。たとえ別荘を処分しても、それで「けじめ」なのか、とは思うが、知事は「粉骨砕身、都政の運営に努めたい」と、続投の意向を示している

 政治資金流用疑惑の追及の舞台は都議会に移った。「政治家としての道徳観、倫理観はどうなっていたのか」。知事選で支援した自民、公明も含めて厳しく批判している

 宿泊代や飲食費での公私混同。言いたくないが、あまりにけちくさい。了とする都民が、どこにいるだろう

 すぐに選挙となれば、4年後の都知事選は東京五輪と時期が重なる。辞職に追い込まれることはないと踏んで、逆風をやり過ごすつもりなのか。知事に「新しい判断」を迫れるか、都議会。